当店について

国産の食材を次世代につなぐ

まず一つ目が、国産の食材を身近に感じていただくこと。

これは、今までの活動の中で強く思うエピソードがあります。

SPOON DELI-OSAKA-３つ目のコラボ商品となる「彩り野菜と真鯛のオイル煮」を商品化する際、当初はサーモンを使用する予定だったのですが、ロシアウクライナ情勢により、サーモンやサーモンの代替えとなりうる鮭、ハラス、ご当地サーモンが一斉に値上がりし、仕入れも困難な状況となりました。

ノルウェーなどで獲れたサーモンは、通常はロシア上空を通って運ばれますが、それが出来なくなったために運送費が高騰、しかも次に入ってくる時期や量も予想できないといわれてしまったのです。

サーモンが品薄になったことで、類似商品となるハラス、鮭、ご当地サーモンの需要が高まり値上がりしたようです。

結果的には、オイル煮にぴったりで、安定供給ができて、価格も安定している食材を探し、兵庫県産の鯛にたどり着きました。

この時に、食材を海外に依存することのリスク、国内自給率の大切さを痛感しました。

スーパーで買い物していると、当たり前のように陳列されている国産食材ですが、国内の生産者さんは年々減少傾向にあり、国内自給率も低下しています。

私は祖父が農家で、叔父が市場で働いていた関係で、小さな頃から百貨店に卸すような野菜や果物を食べさせてもらう機会がありました。

海外旅行に行くと「日本の果物は美味しい！」と改めて思います。

そんな国産の食材を自分の子どもの代にも残したいと思っており、そのためには、国内の生産者さんに活動を続けていただけるよう、食材の出口を作っていかないといけないと思っています。

そのような思いから、管理栄養士であり、フードプランナーのみーるさんにもメンバーとして加わっていただき、関西近郊の食材をメニューに取り入れることで、お客様に楽しんでいただこうと考えました。

みーるさんは、一次産業への関心が高く、農家さんへのボランティア活動をしたり、地元食材を活かした間借りイベントを開催したりされており、当店のビジョンと共通する点が多かったので声をかけさせていただきました。

家庭と仕事を天秤にかけなくていい雇用の創出

そして2つ目が、スタッフのライフワークバランスと自己実現のサポートです。

女性の社会進出が進む一方で、結婚、出産、キャリアなどで様々な葛藤を抱えている女性が少なくありません。

家庭・子育てを優先したい方、キャリアアップしたい方、考え方はさまざまですが、「片方を優先したいから、片方を諦めないといけない」という状況は避けたいと考えています。

「家庭優先」「子育て優先」という考えは、一般的な職場ではまだまだ敬遠されやすい傾向にあるかと思います。

しかし私は、本人にとってもっとも身近な家族を大事にしたいという気持ちこそ、最高のホスピタリティだと思っています。

当店が求めている人材は、困っている人に自然と声をかけられるホスピタリティの溢れた方、心の優しい方です。

「家族」という最も小さなコミュニティを大事にできてこそ、他人（社会）に優しくなれると考えています。

なので、スタッフの家庭があたたかいことも、あたたかいお店・あたたかい社会を作るうえでは欠かせません。

私は約10年、看護師をしてきましたが、看護師の業界は「出産や子育てしながら働ける環境」という点で、一般社会の10年先を進んでいると思います。

自分の経験や知識を活かし「女性の働き方」について考え、「家庭と仕事を天秤にかけなくていい働き方」が実現できるよう、努力してまいります。

そして、いろんなことに挑戦したい！夢を実現したい！というスタッフが、自己実現できる現場でありたいと思っています。